スタッフ日誌

篠原恵津子

2013年04月19日

個人セッションを行っている、 12歳のたろちゃん。

リズム感がよくて、セラピストへの愛着も人一倍多くて、いつもニコニコしています。

去年の夏前頃から、タイミングを図って声を出そうという気持ちが一層強くなってきました。思う様に声が出ず、マイクをガリッと噛むことで声の代替えにしたり、時間をかけて根気強く声を出そうと一生懸命だったり。そんな姿を見ながら、どうしたら気持ちよく声が出せるのだろう、と試行錯誤が始まりました。

体の動きと組み合わせたり、大好きなコ・セラピストとのエコーで声を引き出そうとしたり、いろいろな方法を試みましたが、一番のモチベーションになったのは、マイクという小道具でした。マイクを向けられると声を出したくなり、歌いたいときは自分からマイクを取りに行ったりすることが増えました。

ハンドマイクは声を拡声しますが、一方、片手がふさがれるので動きに制限ができてしまいます。そこで、先日、初めてヘッドセットマイクを使ってみました。

帽子も好きじゃないのに、よくわからないものを装着され、たろちゃんはすぐにヘッドセットマイクを外そうとしました。「なんだ、これ?」、そんな気持ちを「あぁ…」という声に出した途端、スピーカーから自分の声が聞こえてきて…。それはそれは、驚いた表情を見せました。お母様と私は顔を見合わせてニヤリ…。もちろん、それ以降は、ヘッドセットマイクを外す行為は全く見られず、セッションの最後まで付けていました。コセラピストの記録からは、“マイクに音を入れるために‘う’の口をしたり、唇の動きが今までよりもさらに複雑になっていた”のだそうです。

男の子は機械モノが大好き。ヘッドセットマイク一つが、一層のやる気を起こすのに功を奏したエピソードでした。

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