スタッフ日誌

中井深雪

2012年05月23日

5月23日

音楽室のこどもたち、それぞれ学年が上がって、二ヶ月が経ちました。

五月病 という言葉もありますが、はりきって新学期を迎えたこどもたちも、少し疲れが出てくる頃でしょうか。

一方、幼稚園に入園したお子さん、小学校に上がったお子さん、中学生になったお子さん、高校生になったお子さんたちは、社会的なコミュニケーション・スキルにおける目標も、新たな段階に突入しました。

これらすべての新入生が勢揃いしたのは、音楽室始まって以来初めての事で、私は一人、お祝い気分に浸りながら、こうも見事に、目標というものは進化するものかなぁ~と、感心しています。

なので、今日は自分の中の整理の意味で、年代ごとに私が身につけて欲しいなぁと考えている対人スキルについて、できる限り短く、あたかも標語のように、まとめてみてみようかなと思います。

幼稚園に上がった子は、とにかくブルドーザーのように、時を忘れて、一人でではなく、セラピストを相手に思う存分遊べるようになって欲しい。楽しくて楽しくて、何でもできちゃう感覚を育てて欲しいと思います。それが、その後の人生を切り開くための強さや自信の源になるからです。

小学校に上がった子は、まずは何かとても好きな事を見つけて、セラピストに教えて欲しいと思います。そして、6年という長い歳月の間に、自分が言いたい事が必ず相手に伝わる体験を積んで欲しいのです。それが、自分の力を信じ、「人」への信頼感を強め、発信する事への飽くなきチャレンジ精神を育てます。

中学生は、中学校の間に、今度は、相手が言った事を、相手の目を見てきちんと聞いて、言葉に限らず、行動でも、きちんと答える練習をして欲しいと思います。コミュニケーションが、一方通行ではなく、やりとりするためのものであり、そのやりとりには数限りないパターンがあって、そのどれでもいいから、やりとりが面白いと感じられる体験にまで達して欲しいのです。
大事な事は、心を通わせる事だからです。

そして高校生。いよいよ、社会人となるべく、学校でも職業訓練や実習が始まります。
それまでの様々な経験と勘を生かして、何を要求されても、乱暴にキレたりせずに、切り替えて自分をコントロールするための「自分らしさ」のスタイルを育てて欲しいのです。
人とのやりとりは楽しい事ばかりじゃないけど、イヤだと思っても混乱せずに、それをきちんとした態度で伝え、自分なりに感情をコントロールできるようになってくれたら、きっとどこで誰と出会っても、もう大丈夫。

音楽室では、仮にセラピストと意見が食い違ったとしても、どんな時にも、音楽はいつも彼らの味方です。
誰が否定しても、音楽はいつでも彼らを肯定してくれます。

だから、

音楽とともに歩む学校生活時代は、やがては大好きな音楽を武器に、味方にして、心の中に鳴る応援歌を抑制力にできる大人への、緩やかで迷路パズルのような、楽しい未来への未知の螺旋階段であって欲しいと願っています。

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