スタッフ日誌

中井深雪

2012年09月25日

9月15日

ひろちゃんの笛の即興は、以前尚子先生が紹介してくれてからも、どんどん上達しています。

尚子先生が紹介してくれた時には、まだ認定を取って間もなかった先生が、自分の即興技術に対するコンプレックスを、ひろちゃんとの即興の体験が越えさせてくれた、というお話だったのですが、尚子先生のピアノもどんどん上達しています。

そして、先日、夏休み最後のセッションでのひろちゃんと私の笛のコラボレーションは、なかなか素晴らしいものになりました。

その数回前から、ひろちゃんが私の演奏の行方を予測するのが上手になり、私たちのメロディーラインが打ち合わせなく重なる、ということが増えていました。

そして前回のセッションでは、私自身が、あとで音声を再生した時に、ひろちゃんの演奏なのか私の演奏なのか、聞き分けるのが難しいところが出てきた、と感じていました。

8月29日、夏休み最後のコラボレーションでは、ひろちゃんの演奏にシャウトはあっても、破たんは最小限に抑えて、最後まで一つの世界をキープし続けることができました。

尚子先生の言葉を借りれば、私と違って長く吹奏楽のアンサンブルに参加した経験のある彼女にさえも、「途中から、深雪先生の音とひろちゃんの音が聞き分けられなくなった」ということでした。

ひろちゃんは小学校6年生。3歳から音楽療法を始め、今では中級バイエルをピアノで弾いていますし、作曲ではメロディメイクにも個性を発揮しています。

今回は、この演奏を細かく記録してくれた尚子先生の記録内容とともに、ジャスト6分間の演奏のうち、中・後半の4分24秒をここに記念に残しておこうと思いました。

この尚子先生の記録(記録はノーカット)は、音楽療法の即興セッションの記録としては質の高い記録ですので、今、勉強中の方がこの日誌をご覧になってくださったなら、是非、お手本になさってください。音声が編集されているため、記録のタイムはズレています。目安として、音声の開始位置は、尚子先生の記録の03m10s辺りからになっています。

ひろちゃんとの即興笛コラボ120829

Naoko Ozeki Wrote:

01m52s 即興スタート。「ミーファーミー」と演奏し、それをメインセラピスト(以下、Mthと略す)とコ・セラピスト(以下、Cothと略す)が続ける。しばらく、このパッセージでやり取りをし、展開して行く。

02m30s頃 「ソラシドレ」などの上行形と、ロングトーンを使って互いにやり取りする。ひろちゃんはMthの真似をしたり、Mthがメロディを演奏し始めると、どのように展開していくのかを予想しながら演奏しているようだった。

03m10s 「ソーラーソ」と最初のパッセージを音を変えて使用。ひろちゃん、Mth、Cothがそれぞれメロディを受け継いでいきながら、このパッセージを通奏する。

03m50s 次第に、「ソーラソ」のパッセージは消失し、上行形を演奏。Mthとひろちゃんの音が聞き分けられなくなる。メロディがシンクロしたり、互いに模倣しあったり、新たなメロディを提示したりと、とても質の高いやり取りとなっていく。音楽が盛り上がり、Cothがクライマックスが近いことを予感していると、ひろちゃんはCothとじっと目を合わせ、互いに終わるタイミングを図り始める。

06m00s頃 「レドシドレ」を交互に演奏し、互いに変奏し合っていた。06m25s 強拍で強くタンギングをして演奏。06m45s 「ソラシラソ」と演奏。このパッセージを使用してそれぞれが変奏して行く。

07m00s ここでもまた、ひろちゃんはCothと目を合わせ、終わりのタイミングを図る。終わりの合図については、以前は「そろそろ終わり」という意味合いが強かったが、今回の即興では「ここで終わり」という意味で合図を出そうとしている、とCothは感じた。

07m30s頃 「今だ!」と言わんばかりにぴーんと挙手してCothに合図を出す。最後はMthと綺麗にハモろうと自分で音を探して、見事にハモっていた。

07m52s 即興終了。

このエピソードをご紹介するにあたり、クライエントのお母さまのご承諾をいただいております。ご承諾、ありがとうございました。

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