スタッフ日誌

2015年04月09日

【とてもとても嬉しい報告】

音楽室に長年、個人音楽療法で来てくれている、中井先生のブログやスタッフ日誌でもおなじみのゆうちゃん。

中学卒業前の全校合唱コンクールで、なんと!ピアノ伴奏の優秀伴奏者賞を獲りました!!
この賞は、支援級の生徒だからといっておまけでもらえる賞ではないのは、これまでの同中学校合唱コン史で知っていたゆうちゃんママでしたから、ダメ元で表彰式もVTRを回しっぱなしたら名前が呼ばれた、とおっしゃるそのお喜びのどれほど大きかったことか!お母さんもおめでとうございます!

ゆうちゃんには3歳の頃から絶対音感をはじめとする音楽の才能があり、当時はまだ私はゆうちゃんの担当ではなかったのですが、小学校1年の時にはコードはすべて頭に入っていたと聞いていました。小学校3年ではピアノも習い始め、中学に上がる前には、聞いたことのある曲なら即伴奏をつけて演奏することもできました。
今では、セラピストたちとの即興演奏コラボレーションで奏でる音楽や、コード付けや音質選びに関しては、セラピストに勝るほどの感覚を持っています。

そんなゆうちゃんですが、音楽を演奏することは自分の楽しみのため、という意味合いが強いこともあり、音楽することへの愛が強すぎて(*’▽’)?中2までは、テンポのキープがちょっと課題でした。

でも中3のある時からテンポのキープも含め、毎セッション異なる楽曲の演奏の完成度が上がっていきました。
(通常、音楽療法のセッションでは、クライエントの演奏の完成度を求めることはないのですが、ゆうちゃんの場合は、いつのまにか本人にとって、それがセッションの目的の一つになってしまったのでした。)

そんな成長を感じていた時に受けたこの優秀伴奏者賞の受賞という報告は、セラピストたちにとってもとても嬉しいことで、ゆうちゃんの成長をあらためて実感する出来事となりました。

ゆうちゃんは中学に上がるとこれまでも、合唱の伴奏を何度か音楽の先生に頼まれながら、1年生の頃は断固としてやりたがらず、2年生でもまだやりたがらず、でも実は弾けるので、音楽室で、自分のアレンジを加えて弾いていました。

そして3年生の今年は自ら「やります!」と手を挙げ、何曲でも引き受け、気がつくと譜面通りの演奏を心がけ、テンポのキープもし、また本番が近づくにつれ、演奏のクオリティーも急速に上げていったのです。

この頃の成長の著しさをみると、きっとゆうちゃんは伴奏という経験を通して、伴奏者の役割を学び、またみんなで合わせることの楽しさを知り、自然とテンポキープにも気を配るようになったのだと思います。ここに、音楽において「テンポ」が持つ意味が集約されていますよね!

クラスには合唱が不得意の生徒さんもいたそうなのですが、同じ支援級のゆうちゃんがピアノを頑張っているんだから、と、頑張ろうという空気が次第にクラス全体に波及していった、と担任の先生がおっしゃったそうです。そしてやがて、支援級全体が合唱コンクールに向けて一丸となったのだそうです。

また、本番は緊張して演奏が途中で止まってしまう生徒さんもいる中、ゆうちゃんだって緊張はしていたのでしょうが、見た目には落ち着いて、堂々と演奏していたとのこと。

この報告と共に持ってきてくれた賞状を見て「やったー!」と思わず喜ぶセラピストと誇らしげなママの様子を見て、視線をこちらに向けないものの、にやにやっと嬉しそうにしているゆうちゃんなのでした。
優秀伴奏者賞と卒業、そして高校入学おめでとう!ゆうちゃん*:.。☆..。.(´∀`人)

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